
基礎編では、私たちが勝ち負けとか自分の主張を貫き通すことに囚われることなく「みひろがお母さんのお手伝いをする」という、より洗練された案を作ることができました。実践編では……、

違うんです! 重要なのは、私のお小遣いがどうのということではなく、愚痴ばっかりのお父さんをどうやったら静かにさせられるか、ということなんです!!

これをどうやって政治に使うのか、その具体的な方法を要求します!

三人の合意なんだから、誤魔化そうとしても無駄だからね?

まあまあ。それが最終的な目標ですから、もっともな疑問です

なにか作戦はあるの?

特別なことはしません。国会で議員を廃止し、代わりにコアレス直接民主制システムを採用する法律を作れば良いんです!

え!?

どうやって? 議員については憲法に規定されているわよ?

憲法には「議員が人間でなくてはならない」とは書かれていません。それに意外と達成困難なことでもないんです

でもその前に、そもそもなぜ置き換える必要があるのか、そこから解説しますね
現行システムは日本人に合っていない

まずこの図を見てください。これは理想的な立法システムの図です


この図でキーワードとなるのは、真ん中に書かれている「議論」です

議論とは相手の主張を聞いて自分の主張を進化させること。立場が上になればなるほど日本人は自分の信念を曲げないから、国会議員にまともな議論はできない。「日本のため」という共通認識があれば妥協することもできるかもしれないけど、今はそれも難しくなってる。そんな状況については説明したわね

議論せずに立法システムを運用するため、現在はこんな感じになっています


図から「議論」の文字が消滅しました。これは劣化というべきでしょう。なぜなら図左側の「?」という領域が実質的に法律を作っているため、三権分立が崩壊しているからです。選挙で国民に選ばれたわけでもなく、透明性からはほど遠い、全くのブラックボックスが。とんでもないことです!

そこでコアレス直接民主制システムを導入したのがこの図です


左側の「立法提案者」については次回話します。でも「?」の領域と、批判や妨害しかしない野党は消滅しましたね。「議論」もありません。議論を好まない日本人に合った立法システムが実現できました!
なぜこの改革が「簡単」なのか

でも、与党も野党も「?」の人たちもいなくなってしまいましたが、そんなこと可能なんですか? みんな失業しないように必死に抵抗すると思うんですけど……

必死に抵抗した結果、政策の質が向上したり、コストが削減されるなら大歓迎じゃない? 個人攻撃や賄賂などの卑劣な手を使うにしても、そもそもこのシステムにはリーダーがいないしね

あ、確かに

対してこっちの作戦はコスト競争。格安のコストで、今よりもずっとスムーズな立法サービスを提供すれば、現行の高価で民意を反映しないシステムなんか淘汰されてしまうと思わない? ちょっとシミュレーションしてみましょうか
コアレス直接民主制システム参加者が相当数多くなり、与党はその影響を無視できなくなる。
与党は以下のどちらかの戦略を採用する。
- コアレス直接民主制システムを自ら導入する
- コスト削減と政策の質向上の努力によって競争しようとする
- 1の場合、現行の立法システムが有名無実化し、消滅は時間の問題となる
- 2の場合、 コアレス直接民主制システム には日本人全員が参加できるから、今より政策の質が低下することはないし、コスト競争も国会議員がただ働きでもしない限り勝ち目はない

ね? つまり段階1を達成さえすれば、段階3まで自動的に進むのよ! 出来そうな気がしない?

なるほど。確かに

補足すると、選挙でどちらかのシステムを選ぶのではないから、段階1だっておそらく数十万から数百万人程度でいけると思う。それだけの人数で他のみんなにアピールし、与党しか選択肢にならない現状を変えてあげれば、消去法で自民党を選んでいる人が一気に離れるでしょう。勝機は十分にあるのよ

うん。出来なくはなさそうね

次回からはコアレス直接民主制システムを使って実際にどうやって政治をするのか、解説してゆきます! 一緒に頑張りましょう!

はい!
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